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「◆FF4 カイン夢小説」
恋のかけら(長編)

FF4 恋のかけら 21

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Final Fantasy IV・Dream Novel
恋のかけら・21



表面上は古い塔を装ってはいるが、中は近代的な作りになっていた。
見慣れない機械が並び、作業人が忙しなく動き回る。何を目的にしてこの設備を作ったのか、エミルには判らなかった。
「この塔は何の為にあるんだろう…」
「世界征服の為じゃよ」
エミルが尋ねると、シドが力強く木槌を握り締めながら答えた。
時折侵入者に対して警報が響き、見張りをしている機械兵士や魔物達が襲い掛かってくる。
セシル達は難なく攻撃を交わし、破壊をして進み行く。
以前見た時よりもセシルは数段強くなっているようにエミルは思った。
学生の時に共にトレーニングを積んでいた時のような若くがむしゃらな戦いではなく、幾多の経験を重ねたのか、無駄のない動きをしている。
「エミル?」
「…何でもない」
セシルに呼びかけられ慌てて首を横に振る。更に遠くに行ってしまったかのような虚無感がエミルの胸中に湧いた。

―――セシルにもカインにも、もう私は追い付けないのだろうか。

「エミル!!」
セシルの声で我に返ると、前方に機械じかけの兵が迫っていた。
寸でのところで振りかざした剣を避け、真横一文字に剣を振るうと、派手な機械音を立てながら真っ二つに兵士は裂けた。
先程湧いた悋気を振り払うようにエミルは剣の刃こぼれを確認しながら、ゆっくりと息を吐く。
「…世界のクリスタルを集めて、ゴルベーザは世界をこの手に入れようと企んでおる」
横にいた老魔導士は雷の呪文サンダーを唱え、目の前にいた見張りの機械に放ち破壊をする。
「貴方は…」
「挨拶が遅れたな、ワシは老いぼれた魔導士テラじゃ。お主の事はセシルから聞いておる」
「テラ…あの大魔導士の?!」
魔導に携わる事のないエミルでも、その偉大な魔導士の名は英雄として知っていた。先の大戦争にて活躍をした後、隠居をして小さな村で余生を送っていると噂で聞いていたのだが、まさか目の前に現れるとは信じられなかった。
「もう昔の話じゃ。今は娘の為に復讐をしている、ただの老いぼれ魔導士じゃよ」
「娘さんの…」
「ゴルベーザ率いる赤い翼にやられおった。娘に罪はないのに」
「……」
強くなり過ぎた赤い翼は、何も罪のない人々の命さえ脅かす存在になっていた。
「エミル、もうワシらのいた頃のバロンはなくなってしもうたよ。バロン王は偽者に摩り替わっておった。いつの間にかバロンは魔物の巣窟になっておったんじゃ。ワシは辛うじて脱出できたんじゃが、他の者はどうなったのか…」
その横でシドがポツリとぼやくように言う。表情は暗く陰を落とし、悔やんでいるかの様だった。
バロン国や同盟国では一体どれだけの犠牲が払われたのだろうか。あのベイガンの姿や幾ばくもない出兵させられた少年兵達を思うだけで胸の奥が痛く疼く。
己の欲望の為に、人間を手足の様に使うゴルベーザを心底憎く感じ始めていた。
「エミル!来てくれ!」
セシルが目の前の大型の機械兵器を剣で押さえつける、そしてエミルは素早く駆け寄り、剣を大きく振り、動力部分を切り裂いた。
「…相変わらず、じゃじゃ馬じゃのう」
それを見ていたシドが髭を蓄えた口元で大笑いをする。
「女子の強さ、侮れませんな」
以前の闘いでセシルと共にいたムンク僧が、エミルに近寄り、深くお辞儀をする。
「以前にもお会いしましたな、私はファブール城に仕えるムンク僧、ヤンと申す。そなたの事はセシル殿からかねがね伺っておりますぞ」
「え…」
一体セシルは何人の仲間に自分の事を紹介しているのだろうか、と思わず尋ねたくなる。
学生時代にやらかした無謀な事まで話されていそうで、恥ずかしくなり顔が真っ赤になってしまった。
「こちらこそ、足手まといにならないように頑張ります」
エミルは三人に向かって軽くお辞儀をした。
「ほっほっほっ」
シドは豊かな髭を揺らし、屈託のない笑顔をしている。だが、そんなひと時も束の間。再度魔物や護衛機械の猛襲に、一向は休む暇もなく応戦を余儀なくされた。

「まだ塔の先まで届いておらんわい」
シドは仄かな光が差し込む窓の隙間から身を乗り出し、塔を見上げながら溜め息を深くついた。
「なるべく体力と魔力を温存するんだ。無駄な戦いを避けること。特にエミル」
「えっ?!」
突然セシルに名前を呼ばれ、ドキリと胸が高鳴る。
「無理に僕達のサポートをしなくていい。君は自分の身の安全を第一に考える事、いいね?」
「……」
有無を言わせない強い口調だったが、反面柔らかな笑顔をエミルに見せる。
「大丈夫、君の実力は僕が充分に知っているよ」
「……ああ、うん、ごめん」
「変わらないね、エミルは。頑張りやだな」
自分の心の内をセシルに見透かされたようで、エミルは恥ずかしくて俯いた。
セシルはリーダーとしても頼もしく、そして優しさは変わらなかった。

そして塔の上へ、上へと一行は戦いを挑み進み行く。

「…っ!」
連続での闘いに、いつの間にか胸に機械兵器の刃物が掠ったのか、エミルの胸にざっくりと傷ができていた。闘いに無我夢中で気が付かなかったのだろうか。血で濡れた胸元を持っていた布で隠し、慌てて上から強く押さえると、僅かだが痛みは引いていく。
「エミル、どうかした?」
前に立つセシルが振り返る。
「何でもない」
今この状況で魔力を余計な事に使わせたくなかった。

「埒が空きませんな」
「そうだな…。奴はどこ階にいるんだろう」
どこまでも長く続く階段を登り、先頭に立つヤンとセシルが焦りを見せ始める頃、目の前に複数の影が立ち塞がった。
「何奴!?」
ヤンはその者達に只ならぬ殺気を感じて身構える。
「ようこそ、ゾットの塔へ!」
「お初にお目にかかる!私たちはこの塔を司る四天王、風のバルバリシアさまの片腕!」
影はやがて形作られ、三人の女戦士の姿になった。
「バルバリシア…」
エミルが捕らえられた牢で、行き交う兵士達の会話の中に『バルバリシア』や『四天王』等の単語が聞こえてきた。もしや、その四天王という中に、目の前の敵の親玉がいるのだろうか。
「メーガス三姉妹のドグ!」
「同じくマグ!」
「私はラグ!」
三人の女戦士は奇妙な構えをすると、周辺の空気が変わってきた。
「エミル、下がっていろ」
セシルが応戦するために剣を構え、エミルの前に立つと、下がるよう指示を促した。
「大丈夫、私も闘える」
「駄目だ。何かあったら、カインに申し訳が立たない…」
「え…」
セシルの意外な言葉にエミルは驚く。しかし再び尋ねる前に、敵が攻撃を仕掛けてくる。仕方なくそのままセシルに従い後ろへとずり下がった。
「残念ながらここまで」
「クリスタルは私らが頂く」
「我ら姉妹のデルタアタックで、ローザとお別れさ!」
突如突風が塔の中を吹き荒れる。セシルは剣を縦に構え、攻撃に備える。
背後ではヤンが気を溜め、力を蓄えている。その横ではシドが木槌を大きく構え、テラが古代の呪文紡いでいる。
「姉じゃっ、行くわよ! リフレク!」
一人の女が白魔法を唱え、背の高い女に魔法のバリアを張った。
メーガス三姉妹と名乗った戦士達は、それぞれ役割が決まっているようだった。
「ヤン、回復魔法を使うあの敵を狙ってくれ」
「承知した」
セシルは早々に敵の弱点を見極めたようだった。相槌をうったシドやテラもそれに従い、次々と集中攻撃を仕掛ける。
「マグ姉さん!」
「アレイズをかけるのよ!」
「させるか!!」
姉妹はセシルの隙をついた攻撃に倒される。一人が倒れ、後は崩れた形態を立て直す暇もなく、メーガス三姉妹の反撃は脆く崩れ去った。
「馬鹿な!」
「デルタアタックが破れるとは…」
「姉じゃー!」
三人の周囲に風が纏い、姿を眩ました。
「姉…?」
ヤンは三人が消えた跡を眺めていると、シドがドカリとその場に座り込み、大きく息をついた。
「きっと、奴らが言っていた四天王のバルバリシアじゃよ」
「この先にいる筈だ…ローザもカインもゴルベーザも…」
セシルは目の前に立ちはだかる禍々しい巨大な扉を睨み付けていた。

―――カインがいる。
何故かエミルの体が軋み、痛みを伴ってくる。慌てて両腕で全身を抱き、落ち着かせた。

カインを思い出すと、頭が痛む。
―――私はどうしてしまったんだろう。





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